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glass cafe gla_glaのグダグダな日々。

北海道・洞爺湖のガラス工房と喫茶"glass cafe gla_gla"高臣大介のグダグダな日々と作品紹介など


by gla_gla

好きなんだから仕方ない。

母はボンタン飴に目がない。

そのことを知ったのは、まだ俺がサンタクロースを信じていた頃。
好きなんだから仕方ない。_f0045630_17041980.jpg

クリスマスの朝、サンタクロースがクリスマスブーツのお菓子をクリスマスプレゼントと共にくれた。

うちはよっぽどのことがないとお菓子を買ってくれる家ではなかったので、クリスマスブーツの中に入っているたくさんのお菓子がとても嬉しかった。
もちろんクリスマスプレゼントもだけど。

その大切なお菓子を1つずつ1つずつ味わうように食べていたある日、ブーツの中に入っていたはずのボンタン飴が消えた。

真っ先に、俺は弟・陽太を問い詰める。
たぶん鬼のような形相で。


僕のボンタン飴食べたでしょ!


陽太は知らないと言っていたが、そんなはずはない。
だってボンタン飴がないんだもの。

しかし、陽太は譲らない。
知らないよ!

ふざけんじゃねーと陽太とケンカをしていると、母が駆けつけてくる。

陽太は泣いている。

ケンカの理由「ボンタン飴がなくなった」ことを母に伝えると、母は笑いながら言う。


あー!
あれ、私食べちゃった♪



え?!
ちょっと待って、あれは僕がサンタさんにもらったんだよ。

だって
好きなんだから
仕方ないじゃない♪


俺はまだ幼く、この言葉を知らなかったが、もしかしたら生まれて初めての理不尽を経験したのはその時かもしれない。

全く身に覚えがないのに俺に泣かされた陽太の方がもっと理不尽さを感じたと思うけど。


大人がそんなことするなんて思わなかった。
大人が人のものを勝手に食べてしまうなんて。

しかも、
好きなんだから仕方ないじゃない。
で........

その後、何をどうしたのかは全く覚えていない。
もしかしたら、俺も泣いたのかもしれない。


毎年クリスマスになると思い出し、しつこく話しをしていたからか、数年後おもむろに母が5個パックのボンタン飴を見つけて買ってきた。
1個だったボンタン飴が長い年月を経て、5個になって返って来た。
こおどりして喜ぶ僕だった俺。
嬉しくて嬉しくて、飛び跳ねた。

そんな喜びも束の間。


翌朝には全部母に食べられていた。


未だに忘れられないクリスマスの思い出。


メリークリスマス。


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by gla_gla | 2016-12-25 08:19 | about 俺